DRPLAにアクセス

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コミュニティの加入者は、DRPLAの治療に向けた進捗状況に関する最新情報を受け取ります。 コミュニティの会員は他のDRPLAファミリーと連絡を取り合ったり、リソースを共有したりすることもできます。

研究者・医療従事者

CureDRPLAは、DRPLAの新規治療法が迅速に開発されることを願って、多くのプロジェクトに投資しています。私たちにとって時間が主要な優先事項なので、できるだけ早くDRPLA治療を臨床段階に進められるよう、学術パートナーと商業パートナーの両方と戦略的に協力しています。治療法として私たちが主に関心を持っているのはATN-1を低下させる手法ですが、複数の神経変性疾患に関与する経路を薬物の標的とする手法、特に体細胞内でCAG配列を不安定化させる手法もDRPLA治療に有効かもしれないと期待しています。以下は、CureDRPLAが支援するプロジェクトの大まかな説明です。

資金提供情報

CureDRPLAはDRPLAに関連する革新的な研究に資金を提供します。申し込みは一年中受け付けています。研究提案がございましたらご連絡ください。申請プロセスに関する情報をお送りいたします。

前臨床プロジェクト

ヒト化ATN1マウス

CureDRPLAは、ATN1遺伝子座全体(イントロンを含む)がヒト化されていてエクソン5中に100回の単純CAGリピートを含む新規ヒト化ATN1マウスを作成するため、Taconic Biosciencesと協力しています。これらのマウスを学術系共同研究者および商業系共同研究者の両者にライセンス料なしで配布することができます。2021年6月下旬に、試験研究に利用できる多数のヘテロ接合マウスが取得できると期待しています。

DRPLAバイオマーカーの開発

私たちはDRPLAの疾患進行と薬力学の両方のバイオマーカーアッセイを追求しています。これらのバイオマーカーは、新たに始まるNatural Historyの研究で、血漿中および脳脊髄液中に存在するものを追跡します。この取り組みは、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのPaola Giunti教授とHenry Houlden教授が主導します。

人工多能性幹細胞リポジトリ

CureDRPLAは、患者の変異に起因する細胞の異常特性を逆行させるために、さまざまなアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)および/または生体小分子の有効性を評価するために使用するDRPLA患者細胞由来in vitroモデルを作成する契約を、M. Elizabeth Ross博士およびワイル・コーネル医科大学(Weill Cornell Medicine)神経遺伝学センターと締結しました。彼らは16人のDRPLA患者から得た線維芽細胞培養物を持っていて、この線維芽細胞の一部をiPSCに再プログラミングしているところで、それをニューロンへの分化に使用する予定です。

DRPLAに対するアンチセンスオリゴヌクレオチド療法

 CureDRPLAは、ヒト細胞株中でのASOの有効性を研究開発するため、Giovanni Stevanin博士(パリ脳研究所:Institut du Cerveau)とManolis Fanto博士(キングス・カレッジ・ロンドン)が主導するプロジェクトに資金提供をしています。Ionis Pharmaceuticalsと提携して、ここの研究者たちが、ASOが幅広い患者に適用可能かどうか、ATN1を下方制御するのに有効かどうかを調べるため、ヒトDRPLA線維芽細胞のコレクション中でASOを試験しています。彼らは、組織病理学的およびトランスクリプトームレベルでDRPLAの特徴に改善が見られるかを調べています。

CureDRPLAは、ハイスループット薬物スクリーニングで使用するしっかりとした実験的に操作可能な細胞株を特徴付けするために、Timothy Yu博士(ボストン小児病院)とVik Khurana博士(ハーバード大学医学大学院)と契約しました。Yu博士のグループとKhurana博士のグループは、ヒトATN1をノックダウンできるASOを作成します。最も優秀なASO候補を、さらに患者由来iPSC中で検証し、ASO治療によってこれらの細胞のDRPLA表現型が逆行するか、あるいは阻害されるかを調べます。

Ionis Pharmaceuticalsは、DRPLA治療のためにATN1を標的とした高度な研究プログラムを実施しています。Ionisは、今後数年で最終的に臨床段階に進めることが可能なヒト用候補を特定することを期待して、懸命に分子評価に取り組んでいます。

Ionis Pharmaceuticalsは、DRPLA治療のためにATN1を標的とした高度な研究プログラムを実施しています。Ionisは、今後数年で最終的に臨床試験に進めることが可能なヒト用候補を特定することを期待して、懸命にASOの評価に取り組んでいます。

DRPLA治療用siRNA

CureDRPLAは、マサチューセッツ大学のKhvorova博士のグループと契約して、ATN1を標的とする二価siRNAを開発しました。二価siRNAはマウスおよび非ヒト霊長類で脳の広範囲の領域に届き長期間維持されることを考えに入れて(PMID:31375812)、これをin vitroおよびin vivoの両方で、ATN1を低下させる実験のツール分子として用いることを想定しています。ターゲット配列はマウスとヒトの間で100%保存されているので橋渡し実験が容易です。

DRPLAのNatural Historyとバイオマーカーの研究(DRPLA NHBS)

DRPLA NHBS はCureDRPLAとAtaxia UKが担当しています。本プロジェクトは、若年発症患者と成人発症患者の両方について、DRPLAのNatural Historyを特徴づけて、本疾病のバイオマーカーのさまざまな治療様式を研究することを目的としています。さらに、本研究は、病気の進行を予測できる遺伝要因とバイオマーカーを特定することを目的としており、将来の臨床試験の設計と実施をサポートするプラットフォームを提供します。

これは前向き多施設試験です。試験参加者は3年間の年次受診を完了させ、いくつかの臨床評価、脳MRI、バイオサンプル収集を完了するように求められます。本プロトコールには、病気の進行を多系統的な側面から把握して、将来の治験デザインを決めるために重要になる尺度と質問票が含まれています。

英国、米国、日本に本試験の拠点を置きます。本プロジェクトに参加している試験責任研究者は:

Paola Giunti教授 – ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(英国)
Henry Houlden教授 – ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(英国)
Yael Shiloh-Malawsky博士 – ノースカロライナ大学(米国)
Heather Lau博士 – ニューヨーク大学グロスマン医学部(米国)
Susan Perlman博士 – UCLAメディカルセンター(米国)
辻省次教授 – 東京大学(日本)
水澤英洋教授 – 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター(日本)
小野寺理博士 – 新潟大学(日本)
高橋幸利博士 – 独立行政法人国立病院機構静岡てんかん・神経医療センター(日本)
佐々木征行博士 – 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター(日本)

試験拠点に行くことができない(または行くことを望まない)他国の患者からもバイオサンプルを収集します。本試験についてもっと詳しく知りたい場合は、シルビア・プレイズ博士(spradesabadias@ataxia.org.uk)までご連絡ください。

DRPLAの影響を理解する

CureDRPLAとAtaxia UKは、罹患した患者や親族や介護者へのDRPLAの影響についてさらに多くの詳細を収集するため、DRPLAコミュニティと緊密に協力しています。CureDRPLAはCasimirと契約して、症状、Natural History、患者の機能と生活の質への影響を理解するために8人のDRPLA患者介護者と2人の成人患者に定性的インタビューを実施し、重要で関連するアウトカムをまとめました。これらのインタビューで得られた知見について書いた論文を執筆中で、2021年春に出版する予定です。

CureDRPLAとNational Ataxia Foundationは「外部主導の患者に焦点を当てた医薬品開発(EL-PFDD)」を組織し、FDAが患者とその家族、介護者、患者擁護者から直接意見を聞くことができるようにしました。DRPLAコミュニティは、どのような症状が一番問題となっているか、病気が患者の日常生活に与える影響、将来の治療に対する患者の願いを報告しました。こちらからリプレイにアクセスできます。NAFとCureDRPLAは、この会議で収集したフィードバックを要約した「患者の声レポート(Voice Of The Patient Report)」を作成中です。出来上がり次第、本レポートをFDAに提出し、ここで公開します。将来の治療承認申請で、治療の有効性を評価する際に、参考資料として本レポートを使用します。

CureDRPLAグローバル患者レジストリ

CureDRPLAグローバル患者レジストリは、後ろ向き研究および前向き研究参加者の、しっかり特徴付けされたコホートを特定するために、できるだけ多くのDRPLA患者のデータを収集することを目的としています。試験参加者は、レジストリ内の質問票にアクセスする前に、IRBが承認したインフォームドコンセント文書を読んで署名する必要があります。レジストリは、英語、フランス語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語が利用可能です。

試験参加者は、登録後、一連の質問票に記入するように求められ、電子メールで毎年の情報更新を要求されます。収集するデータには参加者の人口統計学的情報および連絡先情報、診断に関する詳細、運動機能の状態、ヘルス経済学、病歴、日常生活活動が含まれます。

本レジストリの背後にある主導組織はCureDRPLAとAtaxia UKです。もっと詳しく知りたい場合は、レジストリコーディネーターのシルビア・プレイズ博士(drplaregistry@ataxia.org.uk)までご連絡ください。